たまに映画、展覧会、音楽など。

「フランシス・アリス展」(東京都現代美術館)

フランシス・アリス展を観た。
ちょっとはっとした。

砂塵を巻き上げる竜巻の中へカメラ片手に突入していく映像。
20分以上はあった。
その部屋に入ると、大きなスクリーンの前に、枕と敷布団が何個も用意されている。
つまり観客に「どうぞ寝ってころがって観てください」というわけ。
事実、みんなどこにどっこらしょと頭をのせ、足をのばして、
まるで家の中にいるかのように観る。
でも真っ暗な広い空間の中で、布団が無作為に並べられているのってなんか、、、ちょっとね。。
で、その映像が何かというと、竜巻の中に突入していくんだけど、
確かに下からの目線だから、寝て観たほうが臨場感がますのね。
いや、しかし、座ってみるんじゃないって、新鮮。

そうか、いつも美術館で絵を観るときって、歩き回って観ているけれど、
それって実は最善じゃないと思う。
たまーに休憩用の椅子があるけど、そこまでがんばって絵を観ないといけない?
だから美術館って映画館よりも敷居が高いんじゃない?

画廊なんかだと座ってみれるし、コーヒー飲みながら観れるし、お菓子もあるし、
ワインが出てくるときだってそんなに珍しいことじゃない。
事実、私はお酒片手に絵を観るのがとても好き。
身体がリラックスすれば、絵の見方もかわる。
そうだよ、立って絵を観る必要なんかない。
たまには座って、寝っころがって、しゃがんで、ひざまずいて観たっていい。
美術館もそんなふうにベストの状態で絵を観るようになればいいのに。
http://www.mot-art-museum.jp/alys/